一度は退院したものの、羊水が増えすぎていつ破水してもおかしくない状況になってしまった私。
十二指腸閉鎖のため、出生後すぐに手術を受ける赤ちゃんはなるべくお腹の中でしっかり成長した状態で産んであげたい。
正期産の37週までは妊娠を継続させるため、再入院して羊水を抜く処置を受けることになりました。
胎児の異常が発覚した時の記事はこちら↓
その後、初めて入院した時の記事はこちら↓
再入院はMFICU(周産期母子医療センター)
前回の入院は産婦人科の一般病棟でしたが、今回はMFICU(周産期母子医療センター)という病棟に入院しました。
ここは、妊娠出産に関してよりハイリスクな妊婦と胎児に対応するための病棟で、スタッフも設備も一般病棟より充実しています。
一般病棟では許可があれば売店などに行くことができますが、MFICUでは最も行動制限が緩い妊婦さんでも病棟から出ることはできません。
(病棟といってもかなり狭いので、病室を出たて20歩程度で廊下の端っこまで行けちゃう)
でも、初回の入院で仲良くなった妊婦さんがいたから実際は入院生活は修学旅行みたいで楽しかったよ(笑)
そう、前回入院した時に一緒の病室だった妊婦さんもよりハイリスクになったためにMFICUに移動してたのです。
この時、同じ病室だったのはほとんどが切迫流早産の妊婦さんで、妊娠4か月頃から入院していました。
この方たちも、最後は無事元気な赤ちゃんを出産しました。
みんな本当によく頑張りました…!
いよいよ、羊水を抜く
MFICUに入院して荷物を整理したら、すぐに採血と胸部レントゲン、心電図をとりました。
羊水除去は腹部に針を刺して抜くのですが、その刺激で陣痛が起こる可能性があるということでした。
また、パンパンに張った子宮が羊水が少なくなったことで小さくなると、胎盤が剥がれるリスクがあるとも言われました。
そうなると、母子ともに危険な状態になるので、緊急で帝王切開が必要になります。
そのため、緊急手術に備えて検査が必要だったのです。
既にいつ何があってもおかしくない状況なので、緊急時に備えて「緊急帝王切開」「輸血」「血液製剤の使用」の同意書にサインをしました。
そんなリスクがあってもやらなきゃダメなの?
前述したとおり、お腹の赤ちゃんは出生後すぐに手術が必要です。
そのためには少しでも母親のお腹の中で体重を増やすことが必要なのです。
また、このまま羊水が増え続けると、母体への負担も大きいので、妊娠継続のためには必要な処置でした。
たとえこのまま出産となるリスクを孕んでいても、今のまま放置することはできない状態です。
羊水を抜くことのメリットとデメリットを天秤にかけたとき、抜くことのメリットがはるかに大きかったのです。
羊水は処置室で抜きました。
医師と介助の看護師は滅菌操作が必要になるので、ガウンとマスクをしています。
エコーで胎児の位置や向きを確認し、お腹はよく消毒し、滅菌のシートをかけられます。
そして、局所麻酔を注射され、トロッカーという胸腔穿刺(胸水等を抜く)で使われる太く長い針を刺します。
お腹に針を刺すなんて怖い!痛そう!
麻酔の注射も痛いし、本番はもっと痛かったよ!
少しだけ緊張しましたが、幸い私は看護師で腹水を抜く処置の介助は何度も経験がありました。
羊水除去の手順はほぼ同じなので、次に何をするのか、何を使用するのか分かっていたので処置に対する恐怖心はあまりありませんでした。
ただひとつ、羊水を除去したあとも変わらず赤ちゃんが元気にお腹で育ってくれることだけを祈っていました。
お腹に刺した針はテープとガーゼでしっかり固定され、針とつながったカテーテルの中を流れた羊水が透明のバッグにたまっていきます。
医師が指示した量が溜まるまで、少しずつゆっくりと抜いていきます。
2時間かけて、約1800mlの羊水を抜きました。
1800ml!?正常だと出産時の羊水量は約500mlだよね?
そう、一番羊水が多い妊娠27~30週でも800ml程度と言われているよ。どれほど羊水が増えていたか分かるよね…
さすがに量を聞いて自分でも驚きました。
羊水を抜いた後は、お腹の苦しさも少し軽減しました。
でも、見た目にはあまり変化がありませんでした。
1800ml抜いても、私のお腹にはまだ大量の羊水が残っていました。
一気に抜くと子宮が収縮して陣痛につながったり、胎盤が剥がれる可能性があるので、大量に抜くことはできないのです。
(いや、じゅうぶん大量じゃん…って思いますけどね・汗)
羊水を抜いた後、お腹の張りが強い
羊水を抜き、病室に戻ってすぐにお腹の張りが強くなりました。
時々だった子宮収縮の回数が明らかに増えたのです。
羊水除去の刺激で陣痛を誘発するかもしれないという、恐れていた事態になりかねません。
すぐに、切迫流早産に対して使用される子宮収縮抑制剤の点滴が始まりました。
しかし、張りがなかなか収まらず、流量をさらにアップしたため、副作用の動悸でその夜は眠ることができませんでした。
それでも、なんとか夜を乗り越えれば落ち着くはずと自分に言い聞かせ、安静を保っていました。
そして、深夜遅くにお腹の張りは落ち着きました。
その間も、お腹の赤ちゃんが元気に大量の羊水で広くなったプールの中を元気に泳いでいるのを感じていました。
これで出産まで一安心!と思いたいところだけど、!3日後にはもうお腹が苦しくなるからね~
えっ!たった3日?羊水ってそんなにすぐ溜まるの?
そう、これは羊水除去前に説明されていたのですが、あっという間に溜まりました。
つまり、溜まって限界が近づいたら除去、を出産まで行いながら赤ちゃんが充分成長するまで耐えるのです。
めちゃくちゃ辛くない?
と思われるかもしれません。
実際、医師や助産師さんに私が普段感じている苦痛(主にお腹の苦しさ)にかなり気遣っていただきました。
確かに呼吸が少し苦しくなるし、食後も苦しいし、寝苦しいし、皮膚は痛いししんどいんですが、我慢できないほどではなかったです。
お腹の赤ちゃんを少しでも良い状態で産むこと、これだけを考えていました。
その後の経過は次回に続きます!
続きはこちら↓
めちゃくちゃ息が詰まりそう!